雑草の話

 

◆◆雑草についてのあれこれ話をお届けします◆◆

第44回 【オオアラセイトウ】

オオアラセイトウ
 おおあらせいとう(大紫羅欄花) アブラナ科    
  学名:Orychophragmus violaceus
別名・別読み: ショカッサイ(諸葛采)、ムラサキハナナ(紫花菜)

空き地や道ばたで見られる紫色の花。私は勝手に「ムラサキ大根」と呼んでいました。
「ムラサキハナナ」「ハナダイコン」「ショカツサイ」と呼ばれています。「ショカツサイ」は諸葛孔明が食料としてオオアラセイトウを広めたとという伝説がありそこからつけられたそうです。
オオアラセイトウはお浸しや炒め物にしておいしくいただくことができるそうです。
生命力が強く紫の花が群生しているところも見られとても綺麗ですが、庭に定着すると駆除するのは大変なようです。
種子が真下に落ち発芽率がとても高く放任すると背も高く密に増えていきます。
花壇や鉢植え・プランターなどでは適宜芯をつんでわき目を増やすとこんもりとしてかわいらしくキレイに育つようです。
我が家の庭にもどこからかたねがやってきて2.3本出てきました。可愛く増やしてみようかな。

花言葉:知恵の泉 優秀 聡明 あふれる知恵 癒し 仁愛

第43回 【カナムグラ】

カナムグラ
 かなむぐら(鉄葎) クワ科    
 学名:Humulus japonicus

空き家になって手入れされくなった家の庭で見かける植物です。
百人一首の「八重葎(やへむぐら) しげれる宿の さびしきに 人こそ見えね 秋は来にけり」の中に出てくる”八重葎”はこのカナムグラのことだそうです。
鉄の葎ですからかなり強いつる草だと想像できますよね。つるが伸びてしまうと駆除するのはかなり大変になるので、花が咲く前に除草してしまうのが良いようです。
カナムグラにはトゲがあるので素手で刈り取ろうとすると怪我をしてミミズばれになってしまうので気を付けましょう。 作業用の軍手をしたり、長袖を着たりして肌を守らないと😨。
除草剤に頼るのも良いでしょう。
カナムグラの花粉はアレルギー症状も引き起こすのでやはり花が咲く前の駆除が必要ですね。


花言葉:力強い人  ツルの強さ、トゲがあり駆除しづらいところからきているのでしょうね。

第42回 【メマツヨイグサ】

メマツヨイグサ
 めまつよいぐさ(雌待宵草) アカバナ科    
  学名:Oenothera biennis

道ばたや荒れ地などいろいろなところで見られる植物。冬はロゼットで過ごします。
黄色いかわいらしい花をよく見かけてはいましたが、名前ははじめてしりました。
マツヨイグサは宵を待って花を咲かせる草という意味でこれより少し小さいのでメマツヨイグサというらしいです。
その名の通り夕方花が開き始め次の朝にはしぼんでしまうそうです。
メマツヨイグサより小さくいコマツヨイグサという植物もあります。
『宵待草』は竹久夢二作詞、多忠亮作曲の歌曲で♪待てど暮らせど来ぬ人を~の歌詞で何となく聞いたことがあり、宵待草はマツヨイグサをさしているのだろうとおもったのですが、この宵待草の原詩に詠まれているものはマツヨイグサ属のツキミソウらしい。

花言葉:浴後の美 無言の恋 ほのかな恋 恋に恋するお年頃

第41回 【クサノオウ】


クサノオウ
 くさのおう(草の黄) ケシ科    
  学名:Chelidonium majus var. asiaticum.
別名・別読み: クサノオウ(瘡の王、草の黄)

クサノオウと聞いて草の王様なのか⁉と思いました。黄色の花の美しさから「草の王」という説もあるのですが、葉や茎を傷つけると黄色の液が出るから「草の黄」、皮膚病に効くので「瘡の王」という説が多く出ています。
漢方では「白屈菜」と呼ばれ、花の頃乾燥させて用いるそうです。効果は、鎮痛・消炎・解毒などです。
しかし、クサノオウには毒があるので飲んだり食べたりすると大変なことになってしまうそうです。
黄色い液体にも毒性があり触るとかぶれてしまうので気を付けないといけないようです。
薬になるけど毒にもなる…紙一重な植物なのですね。

花言葉:思い出 私を見つめて

第40回 雑草と和歌を調べていたら…ちょっと脇道に逸れました

雑草を和歌に取り入れている作品がたくさんあり、その草の特徴が作者の気持ちを表していて、分からないながらも「なるほどね」と思いながら調べ進めていきました。
雑草を取り入れて詠まれている和歌いくつか
調べていくと雑草とは関係ないところであることに気づいたのです。大伴家持へ複数の女性から歌が送られていることを…
家持から正室へ送った歌が多く万葉集に載せられているので、一番は正室だったのかなと思うのですが、たくさんの方と歌のやり取りをしていたのだなと思いました。
でも、実は若くして亡くなった妾の女性をとても愛していたのかなと感じてしまいました。

大伴家持とかかわりのあった女性
大伴坂上家之大嬢・笠郎女・紀女郎・平群女郎・安倍女郎・広河女王、河内百枝娘子、巫部麻蘇娘子、栗田女娘子、豊国前娘子大宅女、安都扉娘子、丹波大女娘子・中臣女郎・山口女王
彼が返歌か贈歌をしているのは、正妻になった坂上大嬢、巫部麻蘇娘子、日置長枝娘子、安倍女郎(ただし彼女からの返歌はなし。)、紀女郎、笠女郎だけらしい。
しかし万葉集にはいったい何首大伴家持への恋の歌が載っているのだろうか?万葉集は大伴家持が編集に関わったと言われているが、自分への恋の歌をそんなに選んでどういうことなんだ?と思うのは私だけ?
20首以上もの恋の歌を送っている笠郎女は家持からの返歌は2首と完全に一方通行状態でかわいそうな感じもしますが、その歌を全部万葉集に載せているのでどの歌も素敵なのでしょうね。
万葉集…入門編から読んでみようかしら。

第39回 【スベリヒユ】

スベリヒユ
 すべりひゆ(滑りひゆ) スベリヒユ科    
  学名:Portulaca oleracea

道ばたや畑のあぜ道に生えている生命力の強い植物です。昔からよく見かけましたが、名前を知ろうと思ったことはなく初めて名前を知りました。
夏から秋にかけて小さい黄色い花を咲かせます。一つの株から数十万というたくさんの種子を作るそうです。
茎や葉を食べることができ、ビタミンB群やミネラルも多く含まれているスーパーフードと言われるそうです。
花が咲く前のスベリヒユは柔らかく、茹でてお浸しにしたり痛めたりしてもおいしいそうです。
茹でるとぬめりがあることが名前の由来だそうです。
いろいろ調べると食べられる雑草ってたくさんあるけど、それを初めて食べてみようと思った人って勇気あるなって思います。
また、スベリヒユのエキスは保温作用・抗菌作用・刺激緩和作用などがあるので、虫刺されやかぶれに塗ったりも
するそうです。
駆除方法は、発生初期ならばカマ等を使って手で駆除できます。抜いた草を土の上に置いておくとまた根が張ってしますので
気を付けましょう。

第38回 【ジュズダマ】

ジュズダマ
 じゅずだま(数珠玉) イネ科    
  学名:Coix lachryma-jobi

子供の頃、ジュズダマの実をつなぎ合わせて腕輪や首輪を作って遊びました。その頃は近所に空き地がいっぱいあったでジュズダマもあちらこちらで見かけました。
最近あまり見ないなと思ったのですが、犬の散歩をするようになってジュズダマを発見し懐かしく思いました。
花は目立たないのか咲いているときに見たことがありません。気づかないだけかもしれませんが…

ジュズダマはお茶にして飲んだり硬ーい殻を上手に割り中身を取り出すと茹でたり煮たりしておいしく食べることができるそうです。
殻はかなり硬く、ペンチなどを使わないと割ることができず上手に割らないと粉々になってしまうのでたくさん取り出すのは大変なようです。
ジュズダマの種子はコチラ

花言葉:祈り 恩恵 成し遂げられる思い

第37回 かわいそうな名前の植物たち

植物の名前を調べていると「なんでそんな名前なの?」「そんな名前誰がつけたの?」っていう名前の植物がけっこうありました。
そこで今回は可愛そうな名前の植物さんたちを紹介します。

かわいそうな名前15選
1 クソニンジン:独特のにおいで葉がニンジンに似ている
2 ヘクソカズラ:葉や茎を揉むと臭い
3 ママコノシリヌグイ:継子の尻をこのとげの葉で拭いたら痛いだろう
4 ハキダメギク:掃き溜めで発見された
5 オオイヌノフグリ:イヌノフグリの近縁種 イヌノフグリの種子が犬の…に似ているから
6 ボロギク:実についた穂綿がボロ布のように見えることから
7 クサイ:草のような姿の(草が目立つ)イグサ  臭いわけではない
8 ジゴクノカマノフタ:根や葉が地面に張り付くように広がる様子が釜の蓋のよう 薬効があるため『医者がいらずに地獄に落ちないで済む』から
9 ヤブジラミ:藪に生え衣服につきやすくその様子をシラミにたとえた
10 ウバユリ 姥百合:花が咲くころには葉が枯れている(娘が成長するころには歯が無い)
11 ブタナ:フランスの俗名 Salade de porcの訳ブタのサラダから
12 ヌスビトハギ:種子が泥棒の足跡に似ている
13 クサギ:カメムシのような臭い
14 ワルナスビ:食べられないナス(トマトみたいだけど)
15 ウシコロシ:この木を使って牛の鼻輪を作ったから 牛を殴って食べた 角を挟まれると取れなくなる(それほど強い)

こんな感じですが、この植物さんたちかわいい花が咲くものが多いんですよ。ホント、かわいそうです。

第36回 【クズ】

クズ
 くず(葛) マメ科    
  学名:Pueraria lobata

名前の由来は、古代の地名”国栖”(減殺の奈良県吉野川の川上)が産地であったからという説が有力であるらしい。クズカズラの略。
日本全土に分布し強健で場所を選ばずに生えてくるよく見かける植物。ツルを伸ばして周囲の木やフェンスなどに絡みつき勢力を広げているイメージですね。
秋に咲く赤紫の花は、毎年咲いていたのでしょうが50年以上生きてきて初めて花を確認して画像を撮影できました。ちょっと南国っぽい感じの花だなあと思いました。
最近肩こりからの頭痛がひどいのでかかりつけ医に相談すると葛根湯が処方されました。クズの根が薬用に使われているのだと改めて感じてしまいました。
クズは秋の七草のひとつです。春の七草に比べるとちょっとマイナーで覚えにくいです。
秋の七草:ハギ・オバナ・クズ・オミナエシ・ナデシコ・フジバカマ・キキョウ
(オバナはススキのこと、キキョウではなくアサガオの説も)

花言葉:努力 芯の強さ 活力 治癒 根気

第35回 【イヌサフラン】

イヌサフラン
 いぬさふらん(犬サフラン) ユリ科    
  学名:Colchicum autumnale
別名・別読み: コルチカム、アキズイセン、オータムンクロッカス

2.3年前から庭にイヌサフランが咲くように…誰かが植えたのか、イチジクを植えたときに土についていたのかわからないのだけれど
いつの間にか秋になるとピンクの花を咲かせています。
イヌサフランの花はこちら👆
イヌサフランは全草に毒があり誤って口にすると、嘔吐や下痢ひどい時には死に至ってしまうこともあるそうです。
花が咲く時は葉はなくツボミだけがニョキっと出てきます。
この花を食用のサフランと間違えたり、球根をニンニクと間違えて食べてしまい大変なことになってしまうこともあったようです。
葉だけが出てくる時期は行者ニンニクと似ているので間違えて食べてしまうことも…
植え替えをしなくても毎年花咲くので観賞用には良いのですが誤飲には気を付けましょう。特に小さい子供やペットが食べてしまわないように。

花言葉:華やかな青春

第34回 【キキョウソウ】

キキョウソウ
 ききょうそう(桔梗草) キキョウ科    
  学名:Specularia perfoliata
別名・別読み: ダンダンギキョウ(段々桔梗)

小さくてかわいい紫色の花。よく見ると名前の通りキキョウの花の形をしているのがわかります。
別読みのダンダンギキョウは葉っぱが段々についているからだそうです。
葉の形は丸く茎を囲むようについています。よく似たヒメキキョウソウは葉が細く花はてっぺんに一つだけ咲くそうです。
華の開かない「閉鎖花」を付けその後開放花を咲かせるそうで万が一虫さんが花粉を運んでくれなくても、確実に種子を
残せるシステムになっているようです。

花言葉:優しい愛 ひとあたりがいい

第33回 【コニシキソウ】

コニシキソウ
 こにしきそう(小錦草) トウダイグサ科    
  学名:Euphorbia supina

茎を切ると白い液体が出てくるのでトンボのミルクと呼ばれることがあります。私の中ではコニシキソウよりトンボのミルクのほうがしっくりきます。
我が家の娘が小さい頃、トンボを捕まえてこの液体を飲ませようとしていて、その時トンボのミルクというのだと知りました。
コニシキソウには毒があり、嘔吐や下痢を引き起こすそうです。
トンボもいい迷惑でしたね…(^_^;)

コニシキソウの駆除は茎や葉から吸収されて根まで浸透するタイプのものが良いそうです。
手で引き抜いても根が切れてしまい、キレイになったようでまたすぐに草が……厄介な植物です(T_T)


花言葉:執着 密かな情熱 変わらぬ愛

第32回 【トウダイグサ】

トウダイグサ
 とうだいぐさ(燈台草) トウダイグサ科    
  学名:Euphorbia helioscopia

トウダイグサと聞いて岬の灯台を思い浮かべましたが、調べてみると昔の照明器具の燈台であることがわかりました。
葉の中に咲く花の姿が燈台に似ていることからこの名が付いたそうです。
「変わった花!」と思って急いで写真を撮りましたが、数日後事務所の庭や歩道の端に次々と咲いている姿を見つけました。
今まで気にしていなかっただけで実はそんなに珍しくなかったんですね。
どこまでが葉っぱでどこからが花なのかよくわからないけど、なんだか心惹かれました。
葉や茎を傷つけると白い液体が出てきます。肌につくとかぶれたり腫れたりするので気を付けましょう。

花言葉 「控えめ、地味、明るく照らして」 見た目そのままの花言葉。

第31回 【ムシトリナデシコ】

ムシトリナデシコ
 むしとりなでしこ(虫取り撫子) ナデシコ科    
  学名:Silene armeria

花の少し下の茎の色の変わったところがベタベタして、そこに虫が付くので「ムシトリ」の名が付いているそうです。
食虫植物ではないそうです。なぜベタベタがあるかというと、アリなどが這い上がってきて蜜を取っていくのを防ぐためらしいです。
花は濃いピンクのものが主流ですが、白いムシトリナデシコもあるそうです。
花言葉は誘惑・罠・未練・しつこさなどありますが、どれも暗くあまり良いイメージではないですね。

第30回 【ワルナスビ】

ワルナスビ
 わるなすび(悪茄子) ナス科    
  学名:Solanum carolinense

ちょっと県北の方にランチをしに行ったとき道ばたで見つけた植物。「青いトマト⁉いや、花はナスみたいだ。」
検索アプリで調べてみると「ワルナスビ」やはり花がナスの花に似ているからナスビの名が付いているそうです。トゲがあり野菜として食べられるわけでもないのに繁殖力が強くどこにでも生えてくる厄介者らしい。
実はミニトマトに似ているのですが毒があるので間違えて食べてしまわないように。
牧野富太郎氏が命名。「植物一日一題」にワルナスビ命名のいきさつが書かれているます。

 下総の印旛郡に三里塚というところがある。私は今からおよそ十数年ほど前に植物採集のために、知人達と一緒にそこへ行ったことがある。ここは広い牧場で外国から来たいろいろの草が生えていた。そのとき同地の畑や荒れ地にこのワルナスビが繁殖していた。
 私は見逃さずこの草を珍しいと思って、その生根を採って来て、現住所東京豊島郡大泉村(今は東京都板橋区東大泉町となっている)の我が圃中に植えた。さあ事だ。それは見かけによらず悪草で、それからというものは、年を逐うてその強力な地下茎が土中深く四方に蔓こり始末におえないので、その後はこの草に愛想を尽かして根絶させようとしてこの地下茎を引き除いても引き除いても切れて残り、それからまた盛んに芽出って来て今日でもまだ取り切れなく、隣の農家の畑へも侵入するという有様。イヤハヤ困ったものである。それでも、奇麗な花が咲くとか見事な実がなるとかすればともかくだが、花も実もなんら観るに足らないヤクザものだから仕方ない、こんな草を負い込んだら災難だ。
 この始末の悪い草、何にも利用のない害草に悪るナスビとは打ってつけた佳名であると思っている。そしてその名がすこぶる奇抜だから一度聞いたら忘れっこがない。

     牧野富太郎 植物一日一題  ワルナスビ  より引用

牧野氏は「ワルナスビ」という名前を気に入っているようですね。
花言葉:欺瞞 悪戯


第29回 【ドクダミ】

ドクダミ
ドクダミ(毒溜)ドクダミ科
学名: Houttuynia cordata
別名・別読み:ジュウヤク(重薬・十薬)

今、我が家の花壇を賑わせているのはこのドクダミの白い花です。沢山咲いていて遠くから見るときれいな感じなのですが、さすがにそろそろ駆除しなくてはと思いカマを片手に頑張りました。
ドクダミってなんでこんな臭いがするんでしょうね。
ドクダミは「毒」を持つ草ではなく解毒や痛み止めの意味からきているそうです。(毒痛み・毒溜め)
「十薬」と呼ばれ薬草として利用されてきました。学生の頃、母親が庭のドクダミを採ってきて煎じてドクダミ茶を作って、私のニキビが治るようにといつも冷蔵庫で冷えていました。
そのお陰かどうかわかりませんがいつのまにかニキビがなくなりました。
小さな白い花はかわいいのですが、駆除するのは大変な植物です。太い地下茎を伸ばし引っ張ると切れてしまいそこからまた広がっていきます。
土を掘り起こしながら根を切らないように抜いていくのが良いようです。なかなか難しいです。
除草剤を使うときはスプレーで一気に噴霧せず刷毛などで塗ると良いそうです。

花言葉:野生 白い追憶 自己犠牲
「野生」は駆除の難しさからも納得です。
「白い追憶」って……昔からどこにでも生えて目にするので子供時代を思い出すような薬草なのだそうです。
「自己犠牲」は薬草として役に立つ。10もの薬効がかあるからだそうです。

第28回 【シロツメクサ】

シロツメグサ
 しろつめぐさ(白詰草) マメ科    
  学名:Trifolium repens
別名・別読み: クローバー

シロツメグサの名前の由来は、昔輸入品の梱包材・緩衝材として使われたからだそうです。(乾燥させたもの)
ツメクサという植物もあるがこちらは「爪草」の意味。シロツメグサはマメ科でツメクサはナデシコ科です。
赤い花はアカツメグサです。
アカツメクサは別名ムラサキツメクサとも言われ、シロツメクサより葉が大きく茎もしっかりしている感じです。
シロツメクサは花で冠やネックレスを作ったり四つ葉を探して喜んだり見つからなくてがっかりしたり、身近な植物ですよね。
シロツメグサがたくさん咲いている公園や原っぱを見つけるとちょっとテンション上がります。が、庭の芝生を侵略されると悲しくなります。
シロツメグサの茎は横に広がり芝生の茎と絡み合っていてシロツメグサを引き抜くと芝生まで取れてしまい芝生が剥げてしまうことがあります。
また、根は地中で横に広がっていて切れやすいので手で除去するのは大変です。
選択性の除草剤を使うのが良いようです。

四つ葉のクローバーは葉っぱが赤ちゃんの時に踏まれたりして外的損傷を受けたことが原因でできると、以前NHKの”叱られる番組”で言ってました。
花言葉:約束(シロツメグサ)
    幸運(四つ葉のクローバー)
    勤勉(アカツメグサ)
他に葉っぱの枚数によって花言葉がいろいろあるようです。四つ葉、五つ葉、六つ葉、七つ葉……見つけてみたいものです。


第27回 【スギナ】


スギナ
 すぎな(杉菜) トクサ科    
  学名:Equisetum arvense

ツクシはスギナの胞子茎です。意外と知らない人もいるようで「そうなの!?」とびっくりする人もいます。ツクシは胞子を飛ばすと枯れてしまい、その後スギナが芽を出すそうです。
同じトクサ科でイヌスギナという植物があります。ツクシはおひたしにして食べたりしますが、イヌスギナには毒があり食べることはできません。だから名前にイヌがつくのでしょうか…
スギナの草の形がスギに似ているから杉菜という名前がついたという説とか、節のところで抜いて継ぐことができたことから「継ぐ菜」→「スギナ」になったという説があるようです。
そういえば、子供の頃節を一か所抜いて元に戻し「どこが抜けてるか?」なんて遊びをしていたなあ。(あれ?私だけ?)

温かくなり春の花々が次々咲き始めています。
スギナとコマツヨイグサ

花言葉:向上心 努力 意外 驚き
成長の速さからこの花言葉がついたそうです。スギナはシダ植物なので花は咲きませんが花言葉はあるんですね(^_^.)

第26回 【ヒメイワダレソウ】

ヒメイワダレソウ
 ひめいわだれそう(姫岩垂草) クマツヅラ科    
  学名:Phila nodifiora

ヒメイワダレソウは、こぼれた種だけでなく挿し芽でも増えることができるそうです。ちぎれた茎が地面に落ちただけでも根付いてどんどん生息範囲を拡大させていきます。
繁殖力の強さから他の雑草を抑止でき、砂埃や土壌の流出も抑えることができるのでグランドカバーとして人気があるようです。
驚異的な繁殖力があるため、背の低い植物をたくさん植えてるお庭には要注意のようです。
根っこごと取り除くのはかなり大変なようで、片付ける際にもこぼさないようにしないとまた生えてきてしまうので気を付けないと。
可愛い花だけど、一度植えたら「さよなら」するのは難しい怖い花なのかも…

花言葉は『誠実』『絆』

第25回 【ヘクソカズラ】

ヘクソカズラ
 へくそかずら(屁糞蔓) アカネ科    
  学名:Paederia scandens

これまたかわいそうなお名前で……。
花がにおいを漂わせているわけではなく、葉や実をすりつぶして時ににおいが出るらしい。その匂いは結構なものらしいのですが私は勇気がなく、嗅ぐことができませんでした。
中央が赤くかわいい白い花が咲いてこんな名前が付いているとは…。
秋には茶色の実をつけリースやドライフラワーの材料として人気があるそうですよ。ちなみにドライにするとにおいはなくなるようです。
駆除法放は、葉やツルだけ刈っても根が残っているとまたどんどん出てきてしまうので頑張って根まで掘り返すか、葉に塗って枯らす除草剤で駆除するのが良いようです。

花言葉:人嫌い 誤解を解きたい 意外性のある
その強烈なにおいから「人嫌い」、においだけ取り上げられているけど”それだけじゃないのよ”という意味で「誤解を解きたい」「意外性がある」ということかな。

第24回 【タケニグサ】

タケニグサ
 たけにぐさ(竹似草) ケシ科    
  学名:Macleaya cordata

茎を折るとオレンジ色の液体が出てくるので、子供の頃「赤チン」と言って手や足に塗ったりしていました。
(今の時代「赤チン」を知っている人も限られているのでしょうが…)
実際には有毒物質が含まれていて皮膚がかぶれたりするのでやらないほうがいいようです。
しかし、毒のあるものは薬にもなることが多くあり、タケニグサの子の液も虫刺されのかゆみや水虫に効くらしいです。
名前の由来は、茎の中が空洞になっていて竹にに似ているから「竹似草」というのと
竹と一緒に煮ると竹が柔らかくなり細工しやすく寝ることから「竹煮草」という説があります。
タケニグサの種子


花言葉:素直 隠れた悪

第23回 【ヤブミョウガ】

ヤブミョウガ
 やぶみょうが(藪茗荷) ツユクサ科    
  学名:Pollia japonica

ミョウガの葉っぱ!花咲くの⁉写真を撮らねば!!!
慌てて写してみたら「ヤブミョウガ」という植物。葉はミョウガに似ているけれどつゆ草の仲間。林の中や藪に生えることからこの名前が付いたそうです。
よく考えたらミョウガの花って地面から顔を出して咲いてますよね。薬味として食べるところが蕾ですよね。
犬の散歩で初めて見る植物がたくさんあります。正確には、「初めて気づく」ですけどね。そして、どの植物にも名前があるんだなと思いました。
名前があるのが当たり前なんですけど、今まで道ばたに生えている草を気にかけたり名前を知ろうとも思わなかったので…。
白い半透明な花びら(花びら3枚・がく3枚)に黄色の雌しべがかわいい花です。
実は濃い紫色になっていきます。

花言葉:報われない努力、苦しみを和らげる、謙譲の美徳

第22回 【ハコベ】

ハコベ
 はこべ(繁縷) ナデシコ科    
  学名:Stellaria media
別名・別読み: コハコベ

ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ…の七草で知られるハコベです。スーパーで買う「七草がゆセット」はハコベが1/2以上占めていると思いませんか?
日本中どこにでも生息する越年草です。
ハコベの和名は昔の呼び名「ハコベラ」や「ハクベラ」が変化したものだそうです。
ハコベというと鳥の餌というイメージがあるのですが、イメージ通りインコの大好物の食物だそうです。
小鳥や鶏も好んで食べるそうです。
根の張りは強くないので手で簡単に抜くことができます。

花言葉:ランデブー 密会 愛らしさ 初恋の思い出 追想

第21回 【イヌタデ】

イヌタデ
 いぬたで(犬蓼) タデ科    
  学名:Polygonum longisetum

名前に”イヌ”が付くと「役に立たない」という意味が…。辛みがなく薬味に使えないからだそうです。
しかし、、揚げ物や炒め物で食べることができるそうです。茎や葉を煎じて解毒剤にもりようされていたとか…。
食べるだけでなく、草木染に使ったり、押し花やドライフラワーにすることも可能だそうで。役に立っているじゃないですか!
おままごとには「アカマンマ」と言って赤飯に見立てて遊んだりもします。
駆除する時期は、花が咲いて実がなる前が良いようです。その後は種子が急速に広がり種子が落ちると次の年は大変なことに…

花言葉:あなたの役に立ちたい

イヌタデより背の高いオオイヌタデという植物もあります。

第20回 【マメアサガオ】

マメアサガオ
 まめあさがお(豆朝顔) ヒルガオ科   サツマイモ属 
  学名:Ipomoea lacunosa

事務所のフェンスに小さな白い花が咲いていました。アサガオのようだけど1.5㎝ぐらいのかわいらしい花で葉っぱはアサガオより丸みを帯びているような感じでした。
アプリで調べてみると”イモネノホシアサガオ”と出たのですが、参考写真を見るとピンクのもうちょい大きな花で『これ違うよね』と思いました。
いろいろ見ていると”マメアサガオ”の花、葉にピッタリ当てはまりました。
フェンスだけでなく隣の畑の地面にもたくさんツルを這わせていました。
アサガオって夏のイメージだったのですが(小学生が夏休みに持ち帰って観察するし…)アサガオの開花時期は7月から11月だそうです。秋の花なんですね。
可愛い花ですが、畑の中で育てた作物に絡みついてきたら困りますよね。
早めの刈り取りや除草剤により根っこからの駆除を作物が発芽する前にやっつけてしますのが良いようです。

花言葉:見つけたら幸せ 固い絆

第19回 【アレチヌスビトハギ】

アレチヌスビトハギ
 あれちぬすびとはぎ(荒地盗人萩) マメ科    
  学名:Desmodium paniculatum

かわいらしい花なのに”ヌスビト(盗人)”とは…。ヌスビトハギは、さやの中の豆が2つでその形が泥棒の足跡に似ているからだそうで、アレチヌスビトハギは、さやの中の豆が4~7個だそうです。
その名の通り荒れ地で増殖する植物ですが、繁殖力・生命力の強いので自宅の敷地に発生したら大変です。
アレチヌスビトハギを駆除するのはかなり大変なようで、地下茎が硬くて太くて完全に取り除くのは困難です。
とりあえず小さいうちに摘み取っておくのが良いそうです。そして、花が咲いて種ができる前に刈り取りましょう。
種ができてから刈り取り放置しておくと種子がこぼれて大変なことになってしまうので気を付けて。
地下茎に効果のある除草剤を撒くのも対策の一つです。

花言葉:略奪愛 思案 内気

第18回 雑草と野草

雑草のいろいろを調べていると、雑草だけど野草だよね…?と思うことがあります。
雑草と野草って同じなの?違いは何?気になって仕方がないので、調べてみました。
雑草と野草に定義はあるのか。
いくつかそれについて検索してみると植物の種類で分けられるものではなく、植物の発生する場所(人が管理している土地なのか山の中など人が管理していない自然の土地なのか)の違い、そして人に対してどのような感情を持たせるのか(嫌がられているのか好かれているのか)の違いになってくるようです。
なので”雑草だけど野草だよね”という思いは間違っていなかったのでしょう。私の場合、散歩中に田んぼや畑のあぜ道・林の中で見つけることが多いので野草と言われる植物がほとんどだったようです。
雑草だけど観賞用にもなるよねっていう植物があったり、その草の強さを生かしてグランドカバーにしたり…
同じ植物でも育て方・増やし方が書いてあったり、除草・駆除の仕方が書いてあったりします。
畑や芝生、花壇などに生えてきたら”憎き「雑草」”に間違いないですけどね。
雑草ってひとまとめに言ってしまうけど、どの植物にも名前が付いているんだなあ…誰がつけたのかなあ…なんて思ったりもしています。


言葉のギモンを解決するサイトスッキリ「違いのギモン」、違いがわかる事典 「雑草」と「野草」を参考にさせていただきました。

第17回【イヌホオズキ】

イヌホオズキ
 いぬほおずき(犬酸漿) ナス科    
  学名:Solanum nigrum
別名・別読み: バカナス、イヌホウズキ

イヌが付く名は、 ホオズキ  に似ていても役にたたないという意味。ナス科の植物で、別名バカナス。これもナスではないことから。
有毒植物だが、漢方では精製したものを龍葵(りゅうき)と呼び、ガン細胞の抑制作用があり治療に持ちいられるらしい。解熱剤や利尿剤にも使われているそうです。
役に立たないからとイヌやバと呼ばれているが、こうして薬として立派に役に立っているのです。
実にはじゃがいもと同じソラニンという毒があり食べることはできません。実の画像はこちら
昔の人は、人にとって利用価値の低い植物には、名前に「イヌ」とか「カラス」を入れたりしているようです。イヌマキ、イヌブナとかカラスザンショウとか・・ 
この画像のイヌホウズキはこんなところに生えていました。

花言葉:嘘 嘘つき 真実
   ◆嘘なのか本当なのか謎ですね

第16回【スカシタゴボウ】

スカシタゴボウ
 すかしたごぼう(透し田牛蒡) アブラナ科    
  学名:Rorippa islandica

なんて変わった和名なんでしょう。スカシタって…すかしてる(気取ってる、カッコつけてる)ゴボウなの?
そう思ってしまったのは私だけ?
和名の由来は葉の切れ込みが深く透けて見えるからだそうです。カッコつけてるわけではないようです。「すかした」+「ゴボウ」ではなく「透かし」+「田牛蒡」だしね。
田んぼの畦によく見かける、イヌガラシと似た植物です。
若葉や茎はおひたしにして食べることができるそうです。

花言葉:快活 活発


第15回【アイイロニワゼキショウ】

アイイロニワゼキショウ
 あいいろにわぜきしょう(藍色庭石菖) アヤメ科    
  学名:Sisyrinchium graninoides
別名・別読み: ルリニワゼキショウ

紫色のとてもかわいらしい花で実家の塀の外にたくさん咲いていました。たぶん、毎年咲いていたと思われるが今までは気に留めることもなく
見過ごしていました。同じアヤメ科のアヤメ・カキツバタ・ハナショウブの花の形とは似ていないです。色も形もかわいいですよね。
花の後には緑色の実がつくそうです。
実家の場合は塀とアスファルトの間に自生いていましたが、園芸用としても人気があるようですね。

「ニワゼキショウ」の花言葉は「繁栄」「豊かな感情」

第14回【ツルマンネングサ】

ツルマンネングサ
 つるまんねんぐさ(蔓万年草) ベンケイソウ科    
  
  学名:Sedum sarmentosum

多肉質の葉の常緑多年草であることからマンネングサの名がつけられ、ツルを伸ばして成長していくのでツルマンネングサと呼ばれるそうです。
地面にへばりついて冬を越します。
黄色い花を咲かせますが、種はほぼほぼできないらしく種で増えることはないらしい。
道ばたでも見かけますが丈夫で繁殖力が強いので庭のグランドカバーとして使われることが多いようです。
株分けや挿し芽で簡単に増やすことができるそうです。
人為的に株分けをしなくても強風や洪水など自然界で起こる出来事で勝手にちぎれてそこに根を張り増殖していくようです。

ベンケイソウ科のマンネングサ属の植物はセダムと呼ばれるそうです。

セダムの花言葉:静寂 記憶 落ち着き 枯れることのない愛

第13回【ナガミヒナゲシ】

ナガミヒナゲシ
 ながみひなげし(長実雛芥子) ケシ科    
  学名:Papaver dubium
別名・別読み: ナガミノヒナゲシ、ロング・ヘッデッド・ポピー

ポピーの仲間で南欧原産の帰化植物。1961年に東京で発見されてから急速に各地に広がったそうです。
「ヒナゲシ」は聞いたことあありましたが、「ナガミヒナゲシ」は初めて聞く植物でした。
余談ですが、「ヒナゲシ」は「虞美人草」や「コクリコ」と呼ばれるそうで、”コクリコ坂から”のコクリコはヒナゲシのことだったのです。知ってました?私は知りませんでした。
ナガミと付くので実が細長いのだろうなと予測はできますね。この細長い実1個の中に1500個以上の種が入っているそうです。一つの株から約100個の実がなるそうですから計算すると……
そして、乾燥してくると種が飛び出してくるそうです。繁殖力の強さはここからきてるんですね。
花がかわいいから抜かないでおこう、なんて思ったら大変なことになってしまいそうです。駆除は冬のうちにやってしまうのが良いようです。
根っこから引き抜き、種が落ちないよう袋に入れましょう。

花言葉:なぐさめ 癒し 平静

第12回【キュウリグサ】

キュウリグサ
 きゅうりぐさ(胡瓜草) ムラサキ科    
  学名:Trigonotis peduncularis
別名・別読み: タビラコ

名前の由来は「葉を揉むときゅうりのにおいがするから」ということなので、実際ににおいを嗅いでみました。「うーん、まあそういうにおいね。」という感じでした。揉み方が足りなかったのかしら…
別名『タビラコ』?七草のホトケノザもタビラコだったような…と思って検索を続けると、七草のタビラコはキク科で別のものでした。
薄紫色の花がムラサキ科の特徴だそうです。小さくてかわいらしい花ですが、雑草について調べる前は気にも留めず見逃していました。
犬の散歩のときに気を付けて見ているとあちらこちらで見かけました。自分の家の庭や塀の周りで見つけたら、雑草として引き抜いてしまうにはちょっとかわいそうになってしまいます。
花言葉:真実の愛 愛しい人へ

第11回【ミチタネツケバナ】

ミチタネツケバナ
 みちたねつけばな(路種浸け花) アブラナ科    
  学名:Cardamine flexuosa

道ばたでよく見かける小さい花。小さいナズナかなと思っていました。(私の姉は「ハコベじゃないの」と言っていました……)
よく見るとナズナの種は三角ですがこちらの種は細長いです。
見た目はかわいいのですがなかなかの繁殖力の持ち主らしいです。一度抜いてもまた生えてくるので除草剤が効果的なようです。
散歩中にミチタネツケバナがたくさん咲いているのをジッと見ていたら、なぜか花柄の青いワンピースを着たミッフィーちゃんが頭の中に浮かんできました。↓こんな感じです。

(福武書店「うさこちゃんのたんじょうび」より)


花言葉:情熱 熱意 不屈の心 勝利

第10回【ナズナ】

ナズナ
 なずな(薺、ナズ菜) アブラナ科    
  学名:Capsella bursa-pastoris
別名・別読み: ペンペングサ

道端でよく見かける植物で春の七草のひとつです。よく知っている植物ですがこれが春の七草だと知ったときはちょっと驚きでした。
種がハート形でかわいらしいですよね。種の付け根を少し下に裂きグラグラした状態にして耳元ででんでん太鼓のように振ると音が鳴るので、そんなことをしてよく遊びました。
ペンペングサというのは振ると音を立てることろからきているようです。(諸説あり)
花言葉:あなたに私の全てをささげます
    あなたに全てをお任せします
西洋では種の形から「羊飼いの財布(Shepherd’s purse)」と呼ばれているそうで”財布を預ける”という意味らしいです。
英語では「I offer you my all」だそうです。
見た目は素朴なイメージなのに花言葉は結構大胆。

第9回【オオイヌノフグリ】

オオイヌノフグリ
 おおいぬのふぐり(大犬の陰嚢) ゴマノハグサ科    
  学名:Veronica persica
別名・別読み: ヒョウタングサ、ホシノヒトミ(星の瞳)

空き地や道ばたでよく見かけるかわいい小さな青い花。沢山咲いているのを見かけるととてもきれいだなと思います。
かわいい見かけに反して、とても丈夫で繁殖力が強く冬の間ジッと春を待ち2月ごろから花を咲かせます。
花は一日花でその後実ができ、種ははじけ飛ぶそうです。
一日花とは、一つの花が咲いてからしぼむまでの寿命がおよそ一日しかない花のことをいうそうです。
たくさんのかわいい花はたった一日で終わってしまうとは…でもその後たくさんの命を残すのですね。
この花の名前の由来は、すでに日本にあった植物「イヌノフグリ」によく似ていてそれよりも大きいことから、また種の形が犬のフグリ(陰嚢)ににているからそう呼ばれるようになったようです。
別名の「星の瞳」や和名の「瑠璃唐草」など青くかわいい花に合った素敵な呼び名もあります。
英語名はBird's Eye(鳥の目)、あるいはCat's Eye(猫の目)です。やはり素敵。

花言葉:忠実 信頼 清らか

第8回【ホトケノザ】

ホトケノザ
 ほとけのざ(仏の座) シソ科    
  学名:Lamium amplexicaule
花の名前を調べて「ホトケノザ」とでたので、七草の…?と思ったけれど続きを読むと七草のほとけのざとは別のものでした。
春の七草のほとけのざはタビラコ(田平子)というそうです。
こちらのホトケノザは葉が仏の蓮華座に似ているからこの名がついたそうです。
秋に芽吹き冬を越します。冬の間はロゼットの姿で寒さに耐えているようです。ロゼットの語源はバラの花を上から見た形のことだそうです。
撮影したのは2月中旬ですが、もうたくさんの花が咲いていました。
広い場所でなければ、小型のカマを使用して刈り込んで根元から除去しましょう。
大量に発生した場合には、除草剤を使用することも有効です。
花言葉:輝く心、調和
よく似た植物でヒメオドリコソウがあります。
葉が紫色になり、オドリコソウより小さいので「姫」とつけられたそうです。
冬の間はロゼットの形で寒さを耐えているが、この時期は葉の先端まで緑色なのでホトケノザとの区別は難しいです。

こちらがヒメオドリコソウです。
花言葉:愛嬌、陽気、春の幸せ

第7回【スズメノカタビラ】

スズメノカタビラ
 すずめのかたびら(雀の帷子) イネ科    
  学名:Poa annua

スズメノカタビラは道端などでよく見かける春の雑草です。踏みつけられても強く人が歩くところにも生え増えていきます。
根が深くないのですが手で引き抜こうとするとちぎれてしまいそこからまた増えていき、また引き抜いたものはごみ袋などに入れて処分しなければ再繁殖する恐れがあり、さらに芝生の中にも発生し花を咲かせ種を落とすので駆除が難しくなんとも面倒な植物です。
スズメノカタビラは見た目も芝によく似ていることから別名「芝もどき」と呼ばれ、芝の害草としても知られています。
カタビラとは単衣の着物のことで、花の形が着物の襟を閉じたように見えることから付いた名前だそうです。
手で駆除するのは大変なのでやはり除草剤を使うのが良いようです。根まで枯らすもの、芝生の中に生えてしまったら選択性の除草剤を使いましょう。

別名:ハナビグサ(花火草)、ホコリグサなど

花言葉:わたしを踏まないで

第6回【ヨウシュヤマゴボウ】

ヨウシュヤマゴボウ
 ようしゅやまごぼう(洋種山牛蒡) ヤマゴボウ科    
  学名:Phytolacca americana
別名・別読み: アメリカヤマゴボウ

小さい頃この紫色の実を「ぶどうです。どうぞ。」と言ってままごとをしたことがありませんか?
実際は果実と根・葉にもに有毒成分があり食べると腹痛や嘔吐を起こすそうです。
ヨウシュヤマゴボウと聞いて漬物の山ごぼうが浮かび「毒?食べられないの⁉」と思いましたが、この二つは全く別の物で、漬物の山ごぼうはモリアザミの根やゴボウの細い根を漬けたものだそうです。
ヨウシュヤマゴボウは根が長くゴボウのようなのでこの名がつけられたようです。(ゴボウの仲間ではないそうです。)
駆除方法
小さいうちに根っこを引き抜く。一回きりだと根っこが残るので数年続けて行うとよいでしょう。
大きくなってしまったら浸透性の除草剤で…
花言葉:野生 元気 内縁の妻
    ◆「野生」「元気」は地中深くまで根を張って強く生きているところからきているのでしょうが、なぜ「内縁の妻」???

第5回【チドメグサ】

 ちどめぐさ(血止め草) セリ科    
  学名:Hydrocotyle sibthorpioides


チドメグサの名前の由来は止血に用いられたとこらからきているそうです。子供の頃この葉っぱをペタっと張れば血が止まるのだと思っていましたが、葉の搾り汁を傷に塗布すると止血作用があると言われていたようです。
5~10月頃、白~紫色の小さな花が咲くそうです。どんな花だったか画像を検索したら「あー、見たことある」と思い、よく見たら自分の撮った画像にも小さな花が写っていました(*^^*)

チドメグサの茎は細長く地面を這うように広がります。そして、その節から根を伸ばしていきます。
茎を手で引っ張るとちぎれて根が残ってしまい、そこからまた茎が広がるので除草するのは大変ですよね。
我が家の庭が芝生だったころ、チドメグサとクローバーに侵略され遠目にはきれいな緑色でしたがよく見ると芝ではないものがかなり生えていました。
茎を切らずにどれだけ長くとれるか挑戦しながら除草をしていたことも……
手で駆除するのはかなり大変なのでやはり除草剤に頼るのがよさそうです。芝の中に生えてしまったら選択性の除草剤を選びましょう。
開花後に種子をばらまくので、除草剤は花が咲く前に散布するのが良いそうです。
我が家は人工芝にしたのでチドメグサとの戦いはなくなりました。


第4回【ハハコグサ】

 ははこぐさ(母子草) キク科    
  学名:Gnaphalium affine
別名・別読み: ゴギョウ(御形)


ハハコグサの別名はゴギョウです。「ゴギョウ」と言われれば聞いたことあると思う人も多いでしょう。セリ・ナズナ…で始まる春の七草のひとつです。
ハハコグサの名前の由来はいくつかあるようで、
①葉や茎が白い綿毛におおわれている様子が母親が子を抱き包む姿を思わせるため
②綿毛がほうけだつ(けばだつ)ことからホウコグサ(ホオコグサ)と呼ばれ、そこから変化してハハコグサになった
③葉を草団子にしたので「葉っこ草」と呼ばれ、そこから変化してハハコグサになった(草餅の材料と言えばヨモギですが、以前はハハコグサが使われていたそうです。)

花の時期は4月から6月ごろですが、3月以前や秋に花を咲かせるものもあるそうです。
似ている花で秋に咲くアキノハハコグサというのもあるそうで…葉のつき方が違うようですが素人の私には区物がつかず自分が撮影したのはどっちなんだろう?(11月撮影)
ちなみにチチコグサという植物もあるそうです。

花言葉: いつも思う 優しい人 永遠の思い 温かい気持ち 無言の愛 無償の愛 忘れない 切実な思い
たくさんありますけど、どれも子を思う母親の愛を感じますね。


第3回 イヌ○○って……

雑草の名前を調べていると、可哀想な名前の植物やイヌのついた名前の植物が多いことに気づきました。
イヌのついた名前の植物は「役に立たない」とか「毒があって食べられない」などの理由があるそうです。また、「本物ではない」「2番目」という意味もあるようです。
犬は昔からペットとして近い存在にあるのに、なぜか植物の名前では可哀想な感じになっている…
「イヌホオズキ」にいたっては「イヌ」がついているので役に立たないということになるのに、別名「バカナス」とも呼ばれている可哀想すぎる植物です。
「エノコログサ」は狗尾草と書いてイヌのしっぽに似ていることから名前がついたそうですが、「ネコジャラシ」という別名のほうが馴染みがありますよね。
「イヌハッカ」と呼ばれている植物は、猫が好む香りがすることから「キャットミント」とも呼ばれるそうです。


イヌのつく植物たち 🐶
イヌアワ  イヌウメモドキ  イヌエンジュ  イヌカモジグサ  イヌガシ  イヌガマズミ

イヌガヤ  イヌガラシ  イヌガンピ  イヌキクイモ  イヌクグ  イヌコリヤナギ

イヌザクラ  イヌサフラン  イヌザンショウ  イヌシデ  イヌショウマ  イヌダテ  イヌツゲ

イヌツヅラフジ  イヌツルウメモドキ  イヌナズナ  イヌハギ  イヌハッカ

イヌビエ  イヌビユ  イヌビワ  イヌブナ  イヌホオズキ  イヌホタルイ  イヌマキ

イヌムギ  イヌムラサキシキブ  イヌリンゴ  エノコログサ   ニッポンイヌノヒゲ

調べてみるとまだまだあるようですが、今回はこのへんで。


第2回【ハキダメギク】

ハキダメギク
 はきだめぎく(掃溜菊) キク科    
  学名:Galinosoga ciliata

2~3mmの小さな花。よく見るとちゃんとキクの仲間の姿をしています。
かわいそうな名前の植物の一つ。
植物学者の牧野富太郎氏が世田谷の¨掃き溜め¨で発見したのでこの名前がついたそうです。
空き地や道端、畑やなどいたるところに生える雑草で繁殖力が強く群生します。沢山咲いているのを見るとかわいらしくきれいですが、庭に群生してしまう厄介ですよね。

花言葉:不屈の精神 豊富
「不屈の精神」があるから日本中どこにでも生息して、これからもあちらこちらで花を咲かせていくのでしょうね。また、一つの株に20から30の花芽をつけることから「豊富」という花言葉がついたそうです。

ハキダメギクは食べられるそうです。調理方法は茹でて醤油をかけるぐらいだそうですが…。

★駆除方法

伸びてきたらその都度手で引き抜くか、根まで枯らす除草剤を撒くのが良いでしょう


第1回【ヤブガラシ】


ヤブガラシ
 やぶからし(藪枯らし) ブドウ科    
  
  学名:Cayratia japonica
別名・別読み: ビンボウカズラ

つるが巻き付き、藪の植物を枯らしてしまうほど繁殖するのが名前の由来。また実やつるはリースの材料でもおなじみ。
ヤブガラシの染色体は、種のできない3倍体がほとんどで、種のできる2倍体は非常に少ないとのこと。
実はこのヤブガラシはブドウ科の植物で、 ヤマブドウ  や ノブドウ の仲間。秋には赤く熟すのだが、食べることは不可能。
きれいに手入れをされた庭には生えていない、 手入れの行き届かない貧乏な人の周囲に生えているからという理由で「貧乏カズラ」とも呼ばれています。


★駆除方法

ヤブガラシは根こそぎ引き抜くのが鉄則です。地中に根が残っていると、再び根を伸ばして成長を始めます。。
根を掘り起こす際は、先の尖った農具や草取りフォークを使い、根がちぎれないように土ごと大胆に掘り出すのがポイントです。
「根を掘り起こすのが大変」という人は、コードを巻き取るように、ヤブガラシの茎を上からクルクルと巻いていきます。
このとき、ざっくりと巻かずにできるだけきつくするのがポイントです。フェンスに絡んだつるは、切れないように慎重に外します。
最後まで巻いたところで、そのまま地面に放置します。根は引き抜く必要はありません。
巻き取って放置しておくと徐々に水分が行き届かなくなり、最後は黒くなって枯死してしまうそうです。
手を汚したくない人は「除草剤」を使いましょう。
ヤブガラシは根っこを枯らすことが肝心なため、「葉から吸収して根まで浸透するタイプ」を選ぶのがポイントです。
「グリホサート」が主成分の除草剤は、葉や茎に散布すると徐々に浸透して根に達します。刈っても刈っても伸びるヤブガラシの駆除には最適でしょう。
ほかの植物を枯らしたくない場合は、周囲の植物に除草剤が付かないように「刷毛」を使って塗るのがよいでしょう。